Jira のビジネスタイププロジェクトを使って最初のプロジェクトを作成しよう!
Jira のインスタンス立ち上げが終了したら、早速ビジネスタイププロジェクトを作成していきましょう。ここではカフェの開業を例に Jira のビジネスタイププロジェクト活用方法をシンプルに説明していきます。
- 1 プロジェクトの背景
- 2 プロジェクトを使い分けよう!
- 3 プロジェクト管理を使ってプロジェクトを作成してみよう!
- 3.1 ユーザーをプロジェクトロールに追加しよう!
- 3.2 ユーザー管理でユーザーを作成しよう!
- 3.3 課題を作成しよう!
- 3.4 コンポーネントを作成しよう!
- 3.5 プロジェクト管理のワークフローを理解しよう!
- 3.6 作業ログを作成しよう!
- 4 タスクの追跡を使ってタスクを漏れなく振り分けよう!
- 5 プロセス制御を使って承認が必要なタスクを作成しよう!
- 5.1 ワークフローを編集しよう!
- 6 レポートを活用してプロジェクトを計画通りに進めよう!
- 7 リスト を活用してプロジェクトを計画通りに進めよう!
- 8 タイムライン を活用してプロジェクトを計画通りに進めよう!
プロジェクトの背景
ついにインスタ映えカフェを開業することになったため、メンバー紹介をします。
従業員は私の他に4名。3名は兼任しています。
私 | 店長 兼 料理長 |
ケン | バリスタ |
メグ | 料理人 兼 ウェイトレス |
ナオミ | ウェイトレス 兼 キャッシャー |
リク | キャッシャー |
カフェ開業までにやること
開業までに3つのことをやりたいと思います。
物件契約をする(リーダー:私)
- 必要書類の準備
- 物件調査必要な備品を準備する(リーダー:ケン)
- 調理に必要な設備(シンク、冷蔵庫、冷凍庫、食器棚)
- 顧客が使用する設備(テーブル、椅子、ソファ、カウンター、照明)メニューを決める(リーダー:メグ)
- コンセプトの考案
- メニューの企画
- 開発
以上のユーザーとタスクを、Jira のビジネスタイププロジェクトで管理して、オープンまで無駄なく進めていきたいと思います。
プロジェクトを使い分けよう!
Jira のビジネスプロジェクト には複数のテンプレートが用意されています。「プロジェクトを作成」をクリックすると、以下の画面が出てきます。
詳細につきましては、ビジネス プロジェクト テンプレート一覧 をご参照ください。
今回は代表的な3つのテンプレートをご紹介します。
プロジェクト管理‥締切が存在するタスクの進捗を把握したい場合はこちら。サイドバーの「作業管理」をクリックすると出てきます。
タスクの追跡..単発で終わるシンプルなタスク(備品発注など)の業務を割り当てる場合はこちら。サイドバーの「作業管理」をクリックすると出てきます。
プロセス制御..確認や承認が必要なタスクの管理に使用します。今回は新メニューの開発を例に説明していきます。サイドバーの「作業管理」をクリックすると出てきます。
プロジェクト管理を使ってプロジェクトを作成してみよう!
早速、プロジェクトを作成してみましょう。
サイドバーの「作業管理」をクリックし、今回はプロジェクト管理を選択します。
任意のプロジェクト名を入力して、プロジェクトタイプを「企業管理対象」と選択し、プロジェクト作成をクリックします。
カフェオープンプロジェクトがJira上に作成されました!
ユーザーをプロジェクトロールに追加しよう!
プロジェクトロールを設定して、ユーザーを追加するとそのロールの権限を持つことが出来ます。
今はユーザーが少ないですが、カフェが繁盛して10店舗、100店舗と増えてJira プロジェクトも増えていった時に、特に便利な機能です。後で便利に使えるよう、プロジェクトロールを作成してユーザーに付与していきたいと思います。
①歯車マーク > ①システム > ②プロジェクトロールをクリックします。
次のプロジェクト ロール ブラウザー画面で、プロジェクト ロールの追加が可能です。
まずはバリスタ(Barista)のロールを追加してみます。
名前と説明を入力して”プロジェクト ロールの追加”をクリックします。
同じ要領で、料理人(Chef)とウェイトレス(Waitress)、キャッシャー(Cashier)、店長(Manager)も追加します。
ユーザー管理でユーザーを作成しよう!
プロジェクトロールの作成ができたら、自分の仲間をユーザーとして追加していきましょう。
①プロジェクト設定 > ②ユーザー > ③ユーザーを追加 をクリックします。
メールアドレスかチーム名とロールを入力し、1人のユーザーを追加をクリックします。
ケンはバリスタなので、プロジェクトロール「Barista」を追加して割り当てました。
複数のロールを付与したい場合は、ユーザーを追加した後に、ロールをクリックすると他のロールを与えることができます。
課題を作成しよう!
メンバーをユーザーとして追加できたところで、いよいよ課題を作成していきましょう。
プロジェクトスクリーンの作成をクリック > 課題作成画面が表示されます。
課題の詳細を入力していきます。
課題のフィールド説明
プロジェクト:作成する課題の対象のプロジェクトです。
課題タイプ:タスク・サブタスクがあります。後ほど、サブタスクについて説明します。
ステータス:この課題のステータスです。
要約:一言でどのような課題かわかる内容を入力します。
親:子課題がどの親課題に属しているかを設定するためのフィールドです。これにより、タスクの階層構造が明確になります。
優先度:デフォルトで Highest から Lowest の5種類があります。
Team:チームを問題に関連付けます。このフィールドを使用して、チーム別に問題を検索およびフィルタリングできます。
* がついている項目は入力が必須です。
必要な項目に入力し終えたら、作成をクリックします。
1つ目の課題が出来上がりました!
また、タスクには、配下にサブタスクを作ることができます。
見学を行う為には不動産屋に問い合わせをする必要があるので、サブタスクを作成して管理します。
課題表示画面から、追加 > サブタスクをクリックし、サブタスクの要約を入力後、作成をクリックします。
これで課題は作成はできました!後は誰がこの課題を担当するかが分かるよう担当者に割り当てる必要があります。
手動で割当てるのもOKですが、コンポーネントを使用して自動で担当者を割り当てるのがおすすめです。次に詳しく説明していきます。
コンポーネントを作成しよう!
コンポーネントとはプロジェクトのサブセクションです。プロジェクト内の課題をさらに細かくグループ化する際に使用されます。(参照:コンポーネントにより作業を体系化する)何を基準にグループ化するかは、ユーザーが決められます。
また、コンポーネント機能ではコンポーネントごとに既定の担当者を決められます。
今回は、3つのコンポーネントを作成したいと思います。
物件見学
設備準備
メニュー考案
①プロジェクト設定 > ②コンポーネント > ③コンポーネントを作成をクリックします。
次は画面の設定をします。コンポーネントを登録しただけでは、課題を作成した時に入力する事ができません。画面でコンポーネントのフィールドを追加することによって可能となります。
左下の歯車 プロジェクト設定 >画面をクリックして課題の作成、編集、表示の全ての画面にコンポーネントのフィールドを追加しましょう。
編集と表示は同じ画面を使用しているので、どちらかの画面を変更すれば一方にも反映されます。
リンクをクリックした先でコンポーネントを選択します。
上から下の順番で課題の作成画面でも表示されますので、任意の場所にドラッグしましょう。
今回は担当者のフィールドの下にドラッグしました。
新しく課題を作成してみましょう。
コンポーネントに設備準備を選択し、保存します。
担当者が自動的にコンポーネントリードのケンに割り当てられました🎉
これで、課題の担当者がいなくて作業が滞るといった事態が防げます。
このあとコンポーネントリードがチームメンバーに課題を振り分けても良いですね。
プロジェクト管理のワークフローを理解しよう!
すべての Jira プロジェクトには課題が含まれ、チームはこの課題を表示し、作業を行い、作成から完了までの各作業段階をトランジションさせます。課題がたどるこのようなパスはワークフローと呼ばれます。
作成した課題は、設定されているワークフローに従ってステータスが変化していきます。
課題のステータスにある ワークフローの表示をクリックして確認してみましょう。
デフォルトのワークフローは以下のようになっています。
課題作成時に特に変更しなければ、ステータスが IN PROGRESS になります。
開始するとステータスが IN PROGRESS になります。
処理中止をすると TO DO に戻ります。
完了すると DONE になります。
再オープンすると TO DO に戻ります。
再オープン後、開始すると IN PROGRESS になります。
上記のワークフローについて、詳しく説明します。
まず、課題の開始をクリックします。この時の課題のステータスは TO DO です。
課題を開始すると、TO DO のステータスが IN PROGRESS に変化します。
作業を中止するときは、処理中止をクリックします。
ステータスが TO DO に戻り、ボタンも開始に戻ります。
作業が完了したら完了をクリックします。
ステータスは DONE になります。
作業ログを作成しよう!
PDCA のサイクルを効率的に回す為には、進捗状況の記録が肝心です。作業を行った時には、欠かさず作業ログを作成しましょう。課題の右下にある時間管理の(…)から、作業をログをクリックします。
アクティビティに 作業ログが記録されて、”時間管理” も更新されましたね!これで進捗具合と残りの作業時間が明確になりました。
お疲れさまでした!これで、プロジェクト管理を使ったプロジェクトと課題の作成の仕方はバッチリですね!まだまだ Jira には沢山の機能がありますが、最初はシンプルな状態で実際に使いながら、慣れていくことが重要です。焦らずに少しずつ学んでいきましょう。
タスクの追跡を使ってタスクを漏れなく振り分けよう!
カフェのオープンには、上記のプロジェクト管理で作成したタスク以外にも無数のタスクが存在しますよね。
そのようなタスクはタスクの追跡を使ってユーザーにバランス良く振り分けていきましょう。
メインナビゲーションバーのプロジェクト > プロジェクトを作成をクリックします。
タスクの追跡を選択した後、任意のプロジェクト名を入力して、プロジェクトタイプを「企業管理対象」と選択し、プロジェクト作成をクリックします。
下記の内容でデザート用の材料の課題を作成します。
タスク管理の課題は、進捗の管理が必要無い、すぐに終わるタスクのみにしていきましょう。
デザート用の材料購入の課題を作成して メグ に割り当てました。
ここで先程学習したワークフローを確認してみましょう。
プロジェクト設定 > ワークフロー > ダイアグラムを選択します。
タスク管理のワークフローは非常にシンプルなことが分かります。
先程作成した課題の画面がこちらです。時間管理の項目がなく、シンプルですね!課題が終わったら完了をクリックするだけです。この調子で、漏れないようにどんどん課題を作成して振り分けていきましょう。
プロセス制御を使って承認が必要なタスクを作成しよう!
プロセス制御を使ってタスクを作成すると、ワークフローに承認のプロセスが組み込まれます。
料理人 兼 ウェイトレスのメグ が試作したデザートを、店長である私 がメニューに加えるかどうかのタスクを、プロセス管理のプロジェクトのワークフローを使って作成していきましょう。
プロジェクトを作成の画面から、プロセス制御を選択します。
ここではプロジェクト名はメニュー開発にします。
下記の内容で季節限定のデザートメニューの開発の課題を作成します。
プロジェクト設定 > ワークフロー > ダイアグラム より、ワークフローを確認しましょう。
下記がプロセス管理のワークフローです。一見複雑そうにみえますが、今回はメニュー開発を例に説明していきますね。
ワークフローを編集しよう!
今回の新作、季節限定のデザートですが、メニューに追加するかどうかを決めるのは、店長のプロジェクト ロールに属する 私だけにしておきましょう。早速ワークフローを編集していきます。
プロジェクト設定 > ワークフロー >ワークフローを編集 より、ワークフローをクリックしましょう。
ダイアグラムをクリックすると、先程みたワークフローが表示されます。
既存のトランジションを編集することも出来ますが、今回は新しく作成してみます。
トランジションラベルを表示にチェック > Approve > トランジションを削除をクリックして、まずはトランジションを削除します。
新メニュー追加確定のトランジションが作成されましたね!早速クリックしてみましょう。
新しく追加したトランジション上の条件をクリックします。
条件を追加をクリックします。
プロジェクトロールに属するユーザーにチェックを入れて追加をクリックします。
プロジェクトロールで料理長を選択して、追加をクリックします。
これでプロジェクト ロール 店長 に属するユーザーのみが新メニューへの追加の許可をだせることになりました!下書きを公開をクリックしてワークフローを公開しましょう。
ワークフローの設定は複雑なものです。不安な時にはバックアップのコピーを保存しましょう。今回は取らずに公開します。
変更後の課題画面では、料理長のプロジェクトロールではないユーザーには下記のように表示されます。新メニュー追加確定のトランジションは表示されません。
下記が料理長から見た画面です。新メニュー追加確定のトランジションがしっかりと表示されていますね!このようにワークフローで設定した全ての条件を満たすユーザーのみにしかトランジションの移行は行えません。
これで、承認者は店長の 私 のみとなりました!
レポートを活用してプロジェクトを計画通りに進めよう!
Jira には沢山のレポートがありますが、ここでは上記までに作成したタスクを計画通りに進める為に役に立つレポートに焦点を当てて、解説していきます。
メインナビゲーションバーの ダッシュボード > ダッシュボードを作成 をクリックします。
ダッシュボードの情報を入力して、保存をクリックして作成しましょう。
閲覧者と編集者はプロジェクト単位、グループ単位、ユーザー単位で選択することができます。
ダッシュボードの作成ができました。
ガジェットを追加していきましょう
追加可能なガジェットが表示されますので、自分の好みのガジェットを追加していきましょう。例として2次元フィルター統計、Jira 課題カレンダー、円グラフの3つを追加してみます。検索画面で検索するとすぐに見つかります。
2次元フィルター統計では、保存済のフィルタからのデータをX軸とY軸で表示することが出来ます。このプロジェクトのフィルターを選んで、優先度とステータスを軸に保存してみます。自動更新にチェックを入れておくと便利です。
2次元フィルター統計では、保存済のフィルタからのデータをX軸とY軸で表示することが出来ます。優先度が高い課題が着手できていない際に検知しやすいですね。
Jira 課題カレンダー では、課題の期限、作成日、更新日等をカレンダー表示で確認できます。
このプロジェクトを選んで、課題の期限をカレンダー表示して確認してみます。
Jira 課題カレンダー では、課題の期限、作成日、更新日等をカレンダー表示で確認できます。
課題の期限をカレンダー上で可視化できるので、期限が迫っている課題の作業状況を見直したりする際に役立ちますね。
ワークロード円グラフを使うと、課題の消費時間を確認できます。今回はカフェオープンのプロジェクトを選択して、担当者と課題タイプを軸に保存してみます。
ワークロード円グラフを使うと、課題の消費時間の確認が容易になります。
今回は課題対応ごとの担当者の消費時間を表示しています。
作業時間をみることで、作業が特定の担当者に片寄っていないか等も確認できますね。
こちらが今回作成したダッシュボードです。毎朝の朝礼などで、プロジェクト内のユーザーと一緒に確認する習慣をつけるのが特にお勧めです。
リスト を活用してプロジェクトを計画通りに進めよう!
Jira のリスト ビューでは、プロジェクトのすべての作業が 1 つのリストに並べ替えられ、そのリストをすばやくスキャンしてフィールド別に並べ替えることができます。また、このリストを使用して、プロジェクト内の課題を追加、編集、表示できます。
ここでは上記までに作成したタスク可視化し、フィールド別に並べ変えていこうと思います。
タイムライン を活用してプロジェクトを計画通りに進めよう!
タイムライン は、プロジェクトにある課題のタイミング、期間、依存関係を視覚化するのに役立ちます。タスクの完了にかかる時間と、全体のスケジュールを簡単に確認できます。プロジェクトのステータスに関する一般的な概要が表示されるため、リーダーや関係者、またはチームに進捗状況を共有する際に最適です。
タイムラインで課題を作成して、編集して並べ替えよう!
早速、タイムラインビューから新しい課題を作成してみましょう。
タイムラインの下部にある [+ 作成] ボタンを選択します。 テキスト フィールドが表示されます。
作成する課題のタイプをドロップダウンから選択します。 (プロジェクトに複数の課題タイプがある場合)。ビジネス プロジェクトに関連付けられているすべての課題タイプ (サブタスクを除く) が含まれます。
今回はタスクで作成してみます。課題に名前を付けます。
Enter キーを押して、課題を作成します。
続いてタイムライン上で課題の編集をしてみましょう。
物件調査に期限に間に合わない可能性があるので、期限を延長します。
課題キーをクリックします。
そうすると、課題の詳細画面が表示されるので、期限フィールドを編集します。
また、タイムライン上で以下のように依存関係を設定することができます。この設定によって課題を完了させる順序を表示でき、2 つの課題の間に依存関係がある場合は、次の課題を開始する前に 1 つの課題を終了する必要があります。
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