バックアップと復元
バックアップと復元
ここでは、コンテンツリポジトリのみをバックアップする手順について説明します。Content Services に存在するデータ以外のコンポーネント(オペレーティングシステム、データベース、JRE、アプリケーションサーバー、バイナリ、構成など)は個別にバックアップされていることを前提とします。
バックアップストラテジーは、バックアップの復元を含め、エンドツーエンドで検証する必要があります。Content Services を本番環境にデプロイする前に、バックアップスクリプトを十分に検証しておくようにしてください。
リポジトリのバックアップと復元
リポジトリのバックアップでは、dir.root
の設定で指定されているディレクトリ、Content Services が使用するデータベースとして設定されているデータベース、Solr インデックスがバックアップの対象となります。
Alfresco Share の管理コンソール、alfresco-global.properties
ファイル、または JConsole を使用して Solr インデックスをバックアップする方法については、Backing up Search Services を参照してください。
バックアップを正常に復元するには、contentstore ディレクトリとデータベースがセットでバックアップされている必要があります。Alfresco のバックアップを復元する場合、同じバックアップセットから Alfresco データベースと dir.root ディレクトリ(contentstore ディレクトリ)の両方を復元する必要があります。そうしなかった場合、リポジトリが破損する可能性があります。dir.root
ディレクトリはalfresco-global.properties
ファイルで定義されています。デフォルトでは、このディレクトリは alf_data という名前で、Content Services がインストールされているディレクトリの中にあります。
注意:クラスタ環境において、複製されたノードをクラスタライセンスで再起動すると、これらのノードが既存の本番クラスタに参加しようとし、本番クラスタデータベースではなく、複製されたデータベースを指定する場合があります。これがデータ破損の原因となる可能性があります。
原因:この問題は、複製されたノードが本番環境のクラスタIDを持ち、そのクラスタに参加しようとすることが原因で発生します。
解決方法:この問題を回避するには、アップグレードテストに必要な複製されたノードを、本番ノードからネットワーク的に確実に分離する必要があります。
コールドバックアップを実行する
コールドバックアップを実行する場合は、以下の手順に従ってください。
デフォルトでは、dir.root
にはcontentstore
とインデックスの両方が含まれます。コールドバックアップでは、データベースとコンテンツをバックアップし、バックアップの復元時には完全な再インデックス化を実行します。完全な再インデックス化には時間がかかるため、以下の手順では、インデックスをバックアップに含めることで、再インデックス化の実行を不要にしています。
コールドバックアップの実行順序(重要)
Content Services を停止します。
データベースベンダーが提供するバックアップツールを使用して、Content Services が使用するデータベースとして設定されているデータベースをバックアップします。
これと並行して、
dir.root
ディレクトリ(contentstore
ディレクトリとcontentstore.deleted
ディレクトリのみ)をバックアップします。contentstore.deleted
ディレクトリのバックアップは任意です。データベースと
dir.root
の両方のバックアップを1セットにまとめて保存します。
たとえば、これらのバックアップを同じディレクトリまたは同じ圧縮ファイルに保存します。Content Services を起動します。
ホットバックアップを実行する
ホットバックアップを実行する場合は、以下の手順に従ってください。
ホットバックアップの実行順序(重要)
ホットバックアップの大まかな手順の順序は次のとおりです。
最初に Solr 6 のインデックスをバックアップします。
Solr 6 インデックスをデータベースよりも先にバックアップする必要があります。Solr 6 のバックアップを実行した後に、データベースに新しい行が追加されても、Solr 6 の再インデックス化(AUTO)により、データベースのトランザクションデータから不足しているSolr 6インデックスを再生成できます。次に、データベースをバックアップします。
データベースのバックアップは、contentstoreをバックアップする前に行う必要があります。これは、データベースが不明ファイルを指定すると、そのノードのコンテンツを取得できなくなるからです。また、データベースデータのないファイルがある場合、それは単にユーザーがそのファイルを追加したタイミングがバックアップに間に合わず、そのファイルが孤立した状態になることを意味します。最後に
contentstore
をバックアップします。
ホットバックアップは、次の順序で実行することが重要です。
dir.root
の下に solr6Backup ディレクトリがあることを確認します。データベースベンダーが提供するバックアップツールを使用して、Content Services が使用するデータベースとして設定されているデータベースをバックアップします。
データベースのバックアップが完了したらすぐに、dir.root にある特定のサブディレクトリをバックアップします。
データベースと
dir.root
の両方のバックアップを1セットにまとめて保存します。
たとえば、これらのバックアップを同じディレクトリまたは1つの圧縮ファイルに保存します。データベースとdir.root
のバックアップを別々に保存しないでください。復元が必要になった場合に、有効なバックアップセットを再構築することが困難になります。
注:デフォルトでは、Solr 6 インデックスは、
solr.backup.alfresco.cronExpression
プロパティおよびsolr.backup.archive.cronExpression
プロパティで指定された cron ジョブに従ってバックアップされます。これは、alfresco-global.properties
で設定することができます。デフォルトでは、alfrescoCore は午前2時に、archiveCore は午前4時に cron ジョブが実行されます。これらのジョブが実行されている間は、インデックスのバックアップが行われないようにする必要があります。
ホットバップアップの実行時間(重要)
Content Services には、Solr 6 インデックスのバックアップを行うバックグラウンドジョブが含まれており、(デフォルトでは)毎晩午前3時に実行されるように設定されています。このバックグラウンドジョブとホットバックアップ処理は同時に実行できません。そのため、午前3時までにホットバックアップが完了するようにするか、インデックスバックアップジョブが完了してからホットバックアップを開始するようにしてください。
Solr 6 インデックスのバックアップの詳細については、Backing up Search Services を参照してください。
ホットバックアップの対応条件
Content Services システムがホットバックアップに対応できるかどうかは、Content Services が使用するデータベースとして設定されたデータベース製品のホットバックアップ機能によって決まります。
データベースのホットバックアップには、Content Services データベースの一貫したバージョンをスナップショットできるツールが必要です(つまり、データベース内のすべてのテーブルについて、トランザクションの整合性が保たれたコピーをキャプチャする必要があります)。また、バックアップの実行中にシステムの動作に重大なパフォーマンスの問題が発生しないように、このスナップショット操作は、データベースをロックせずに実行させるか、または数秒以内に完了させる必要があります。
データベースのバックアップ
バックアップ機能はリレーショナルデータベース製品によって大きく異なるため、バックアップ手順の導入に際しては、資格と経験のあるデータベース管理者による検証を経たうえで本番環境に投入する必要があります。
ファイルシステムのバックアップ
ファイルシステムをバックアップする場合は、次の手順に従ってください。
使い慣れたツール(rsync、xcopyなど)を使用し、Content Services のdir.root
ディレクトリにある次のサブディレクトリをバックアップします。
contentstore
contentstore.deleted
(optional)solr6Backup
注:Content Services の実行中は、solr6/indexサブディレクトリのバックアップを行わないでください。Solr インデックスの破損の原因となります。代わりに、solr6Backup を使用します。
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