概要
概要
Content Services の本番環境のメンテナンスと管理には、いくつかのプロセスと手順があります。
システムパスの命名規則
Content Services の文書を利用する場合、共通システムパスにはいくつかの命名規則があります。
Linux の明示的なパスにはスラッシュを使用します。
/srv/some-directory
Windows の明示的なパスにはバックスラッシュを使用します。
C:\some-directory
スラッシュが表示されている場合は、Linux と Windows のどちらの環境でも同じパスを適用できます。
/some-directory/
Content Services のインストールディレクトリ
このガイドでは、インストールディレクトリを<installLocation>
と表記しています。
以下がその例です。
(Linux):/opt/alfresco
(Windows):C:\alfresco
<classpathRoot>ディレクトリ
<classpathRoot>ディレクトリの内容は、アプリケーションサーバーのクラスパスの先頭に自動的に追加されます。このディレクトリの場所は、アプリケーションサーバーによって異なります
以下がその例です。
(Linux):<installLocation>/tomcat/shared/classes/
(Windows):<installLocation>\tomcat\shared\classes
alfresco-global.properties ファイル
alfresco-global.properties
ファイルは、環境の構成設定を保存する場所です。Java プロパティ形式のファイルのため、バックスラッシュをエスケープする必要があります。
このファイルは、<classpathRoot>
に配置する必要があります。WAR を配布する zip ファイルには、alfresco-global.properties.sample
ファイルが付属しています。この .sample ファイルには、一般的な設定例が含まれており、alfresco-global.properties
ファイルにコピーすることができます。
<extension>ディレクトリ
<extension>
ディレクトリは、リポジトリ(i.e.alfresco.war
)のシステム構成の拡張とオーバーライドを行う Spring の構成ファイルを格納する場所です。このディレクトリは、<classpathRoot>/alfresco/extension
にあります。
<web-extension>ディレクトリ
<web-extension>
ディレクトリは、Share(i.e. share.war
)のシステム構成の拡張とオーバーライドを行う Spring の構成を保存する場所です。このディレクトリは、<classpathRoot>/alfresco/web-extension
にあります。
<solrRootDir>ディレクトリ
<solrRootDir>
ディレクトリは、検索サービスのホームディレクトリで、Solr のコアディレクトリと構成ファイルが含まれています。このディレクトリは、<SOLR_HOME>
にあります。
<configRoot>ディレクトリ
<configRoot>
ディレクトリには、デフォルトのリポジトリ(i.e.alfresco.war
)の構成が含まれています。
たとえば Tomcat の場合、<configRoot>
は<installLocation>/tomcat/webapps/alfresco/WEB-INF
となります。
<configRootShare>ディレクトリ
<configRootShare>
ディレクトリには、Share のデフォルトのアプリケーション構成(i.e.share.war
)が含まれています。
たとえば Tomcat の場合、<configRootShare>は<installLocation>/tomcat/webapps/share/WEB-INF
となります。
ハートビート機能
Content Services は、Alfresco に「ハートビート」を送信できます。Alfresco は、ハートビートに含まれる匿名の情報から製品の使用状況を把握し、お客様の組織のニーズにより適切に対応することができます。製品開発の意思決定に匿名の情報を役立てることにより、当社の投資ができるかぎり多くのユーザーの利益になるようにすることが目的です。
ハートビートを無効にする
ハートビート機能は、デフォルトでtrue
に設定されています。
heartbeat.enabled=true
Content Services を使用している場合、heartbeat.enabled
プロパティの値を変更することはできません。このプロパティよりもデフォルトのライセンスが優先されます。匿名データを共有したくない場合は、Alfresco Support にハートビートが無効状態のライセンスを申請してください。詳しくは、Alfresco Support にお問い合わせください。
送信データ
リポジトリから送信される匿名データには、Content Services のバージョン番号、リポジトリ内のアイテム数、クラスタのサイズ、アクティブユーザー数などの情報が含まれます。コンテンツモデル、ワークフロー、スマートフォルダ、APIなどの機能利用情報も送信されます。他の製品でも、Alfresco がその使用状況を把握するために必要とする匿名データの共有が行われます。
Alfresco に送信されるデータを確認したい場合は、以下のログをご覧ください。
log4j.logger.org.alfresco.heartbeat.datasender.internal.HBDataConsumer=DEBUG
ベストプラクティス
以下は、Content Services の管理者のためのベストプラクティスガイドラインです。Content Services をより快適にご利用いただくためのヒントとしてご活用ください。
十分な時間をかけてプロジェクトを計画し、最適な道を特定するようにしてください。
使用したいシステムのベンチマークを行い、本稼働前に最高のパフォーマンスと高可用性を実現するためのチューニングを行うようにしてください。
アップグレードとデバッグのプロセスを円滑にするために、
<extensions>
ディレクトリと<web-extensions>
ディレクトリ、または AMP ファイルを使用してカスタマイズを行うようにしてください。FreeMarker のテンプレートの詳細を把握しておきましょう。スペースに表示するカスタムビューや、組織に合わせたメールテンプレートなどを作成することができます。
Web スクリプトの詳細を把握しておきましょう。多少の専門知識を必要としますが、非常に強力なツールです。
ファイルおよびフォルダテンプレートを使用して、再利用可能なコンポーネントを作成し、ビジネスプロセスを有効にしてください。
Microsoft Office との統合により、Content Services のシームレスな導入が可能です。
Eメールとの統合により、簡単かつ安全にEメールをリポジトリ内に保存できます。
短期コンサルティングについて Alfresco と調整してください。お客様やシステムインテグレーターが Alfresco と連携してアーキテクチャやプラニングに取り組むことができます。
Content Services は複数のセキュリティプロトコルに対応しています。これを有効活用することで大企業のニーズに対応できます。
Hyland Community を活用してください。これは、ダウンロード、詳細な文書、ナレッジベースを提供するサブスクリプションサイトです。
Content Services のトレーニングを活用してください。実装を成功させるために必要な知識と情報を得ることができます。
環境管理のヒントとしてもご活用いただけます。
トランザクションデータベースは必ず使用するようにしましょう。
検索インデックスは、最速のローカルディスクに保存しておくようにしましょう。
必要なものだけを、必要なときに、バージョンアップしましょう。
いつも同じスペース階層、そのルールおよびアスペクトを作成しているようであれば、ファイルおよびフォルダテンプレートを作成することをお勧めします。
同時ユーザー数や同時セッション数が多い場合は、データベース接続プールのサイズを大きくします。
スキーマやサーバーのバージョンなど、システムのプロパティの表示には、システム情報を使用します。
すべてのプロパティ、親ノードと子ノード、適用されたアスペクト、パーミッション、および関連付けの表示には、ノードブラウザ(ノード参照、xpath、またはlucene で検索可能)を使用します。
よくある失敗
Content Services 環境を管理する際は、以下に示すよくある失敗を回避するようにしてください。
shared ディレクトリで拡張構成とカスタマイズを別々に管理していない。これらをコンフィギュレーションルートに一緒に配置しないでください。一緒に配置すると、アップグレードの際に紛失してしまいます。
インストール時に、データベースドライバーがアプリケーションサーバーの lib ディレクトリにコピーされるようになっていない。
バックアップストラテジーをテストしていない。
テストマシンや実稼働前マシンで十分なテストを行わずに、システムを変更する。
dir.root
プロパティに絶対パスの場所を設定していない。Content Services の実行中のインスタンスを完全に停止していなかったため、次に起動しようとしたときに、「
Address already in use: JVM_Bind:8080
」と表示される(特に Linux の場合)。
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