ソフトウェアプロジェクトテンプレートにおいて、既定で用意されている各課題タイプの概要とユースケースをご紹介します。
※2023年12月時点の情報です。
課題タイプとは
Jira Software Cloudでは、課題タイプを分けることで、ワークフローや入力フィールド、画面などをそれそれの課題タイプごとにカスタマイズできます。
作業の進め方が同じ(似ている)仕事を同じ課題タイプでグループ化します。
1つのプロジェクトに対し1個~5個の課題タイプ数の設定が適切です。
プロジェクト作成時に選択するテンプレートによって、既定で利用できる課題タイプが異なります。
詳細は「/wiki/spaces/DATLCLOUDKB/pages/771391598 」をご参照ください。
各課題タイプの概要と要約例
ソフトウェアプロジェクトテンプレートにおいて、既定で用意されている各課題タイプの概要と要約欄の記載例をご紹介します。ご紹介している内容は Jira の標準的な概念のためお客様独自にご運用可能です。
「エピック」は複数のタスクやストーリーをグループ化したもので、1~3か月で実施する目標を設定します。
要約例
「20XX年3月のショッピングアプリリリース」
「20XX年下期機能改善」
「バグ発生過程を分析してバグ発生を前期より20%減らす」
「顧客満足度を15%向上させる」
ストーリーは複数タスクを包括し、機能・作業単位でまとめた課題タイプです。”エンドユーザーに届けたい価値”を機能・作業単位へ落とし込んだものと考えてください。
記述の仕方に特徴があり、一般的なフォーマットは「(役割)として、(機能要件)を実行することで (目標)を達成したい」です。
要約例
「販売店としてスマホアプリをリリースし販売実績を伸ばしたい」
「製品企画担当者として不具合改修の規模をなるべく最小限にとどめ顧客満足度を上げたい」
「営業として取引先情報を様々な観点で探して詳しい内容を知りたい」
タスクはエピックやストーリーで設定した課題を完了させるために必要な個別の作業や TO DO 項目に使います。
要約例
「各商品のページにお気に入りボタンを追加する」
「サーバーを構築する」
「下半期のバグの発生原因を分析する」
「顧客検索画面の検索条件を特定する」
バグはソフトウェアやシステムの不具合や問題を追跡するために使います。
要約例
「検索対象が5,000件を超えるとフリーズする」
「特定ユーザーが特定のページを開くのに時間を要する」
「閲覧制限をかけているのに閲覧可能になる」
サブタスクは1つのタスクの完了に必要な個々の作業です。
1つのタスクを分割して管理する場合や、1つのタスクに対して別の担当者を割り当てる場合に使います。
要約例
タスク「各商品のページにお気に入りボタンを追加する」
サブタスク「 A 商品ページにお気に入りボタンを追加する」
サブタスク「 B 商品ページにお気に入りボタンを追加する」
ユースケース・利用用途
製造業でのユースケース
自動車部品を開発するチームでの、課題タイプの利用例をご紹介します。
開発チームでは、20XX年の新発売される車のスイッチの設計、開発、テストをすすめています。 業務には、開発書類の作成、試作品作成、試作品テストがあります。
使用する課題タイプと要約例
四半期ごとの大きな目標をエピックで設定します。
要約例
「20XX年3月発売のリックマカー搭載のエンジンスイッチを作る」
ストーリー
複数タスクの包括として実現したいことを機能・作業単位で設定します。
要約例
「部品メーカーとして顧客要求を満たす製品を作成するために必要な材料を決定する」
「部品メーカーとして顧客要求を満たす試作品を10個作成する」
設計
設計図を作成しレビュー依頼を出す業務はワークフローに「レビュー中」「承認済み」ステータスを組み込んだ課題タイプ「設計」を使います。
要約例
「施策 Ver0001 設計図」
ワークフロー例
バグ
製品の不具合が発生、報告された場合に課題タイプ「バグ」で不具合を管理します。
要約例
「想定された耐久を満たしていない」
「表面の塗装がすぐに剝げてしまう」
タスク
作業や調査の管理には課題タイプ「タスク」を使います。
要約例
「施策 Ver0001 の耐久試験を行う」
「施策 Ver0001 に必要な素材を調査する」
サブタスク
1つのタスクを分割して管理する場合は課題タイプ「サブタスク」を使います。
要約例
(バグ)「想定された耐久を満たしていない」
(サブタスク)「原因の調査」
(サブタスク)「原因から設計を変更する」
(タスク)「施策 Ver0001 の耐久試験を行う」
(サブタスク)「水に浸す実験をする」
(サブタスク)「既定回数スイッチを押す」
営業部門でのユースケース
営業チームでの課題タイプの利用例をご紹介します。
営業チームでは、顧客ごとに商談を行い、見積もりを提示し受注などの契約を管理します。業務には、顧客との商談、デモ実施、見積もり管理があります。
使用する課題タイプと要約例
イベントリード
ホームページからの問い合わせ、展示会からの交流で発生した案件管理は課題タイプ「イベントリード」を使います。イベントリードを営業担当に割り当て、営業担当は商談のアポイントメントをとります。
要約例
「HP問合せ:xxx株式会社様A製品デモ資料請求、デモ依頼 」
「20XX年 IT サービスマネジメントWeek 展示会: xxx株式会社様 名刺交換」
デモ案件
商談のデモアポイントメント後は、課題タイプ「デモ案件」を使います。デモを実施するプリセールスエンジニアを担当者として割り当てます。
要約例
「xxx株式会社様 A製品+B製品デモ」
見積もり
契約進行にあたり見積もりを作成する際は、課題タイプ「見積もり」を使います。見積もり業務を行う営業事務を担当者として割り当てます。ワークフローステータスに「見積もり中」「受注」「失注」などを設定することでカンバンボード上で状況が一目で分かります。
要約例
「xxx株式会社様 見積番号:RC-123456」
カンバンボード例
顧客
顧客情報の登録、管理は課題タイプ「顧客」を使います。関連するデモ案件、見積もり課題などをリンクすることで顧客情報の一元管理ができます。
担当者には営業担当者を割り当て、顧客とのやりとりや顧客担当者情報を記載します。
要約例
「xxx株式会社様」
タスク
タスクには、日々の作業を登録します。
要約例
「A製品デモ資料作成」
「ビジネススキル習得セミナー受講」
サブタスク
サブタスクはそれぞれの課題タイプで管理している作業を細分化して管理したい場合に使います。
要約例
(デモ案件)「xxx株式会社様 A製品+B製品デモ」
(サブタスク)「顧客要件の洗い出し」
(サブタスク)「顧客要件を組み込んだデモシナリオ作成」
(サブタスク)「デモを通して練習する」
(タスク)「ビジネススキル習得セミナー受講」
(サブタスク)「受講セミナー選定」
(サブタスク)「セミナー受講」
(サブタスク)「セミナー受講報告書作成~提出」
課題タイプについてよくある質問
質問:どのような粒度でタスクを作成すればよいでしょうか
回答:粒度に正解はございません。チームで認識合わせを行ってから運用いただくことを推奨しております。
質問:要約欄はどのように書いたらよいでしょうか
回答:上述の課題タイプ別の要約例をご参照ください。要約欄へ簡潔に要点のみを書き、説明欄へは詳細に記載します。
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