Jira Cloud|全社共通:ツール導入申請と状況確認

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Jira Cloud|全社共通:ツール導入申請と状況確認

全社員が利用するプロジェクトを設定し、申請から導入判断までのプロセスを一元的に管理し、導入済みツールの状況を迅速に確認できるように可視化します。

※ 2025 年 7 月時点の情報です

 

 


はじめに

 

社内で導入が許可されたツールの一覧を Excel などで管理している場合、

  • ファイルの保管場所が分かりにくい

  • 導入却下に至る詳細なやり取りが分からない

  • Excel の更新にタイムラグが生じる

などの問題で、自分がとるべきアクションが分かりづらいというお悩みはありませんか?

Jira を利用すれば申請から管理まで一元化でき、契約済み、却下されたツールの一覧リストをすぐに確認できます。さらに、メールやチャットで分散しがちな情報も一か所に集約されるため、スムーズな運用が可能になります。

ここでは、各ユーザーによる申請、上長やシステム部門などの各承認、最終判定の結果却下されたもの、導入が決定となり契約に至ったものをステータスに区切って管理する例を説明します。

以下はボードとワークフローの例です。

社内統制を強化するため、「承認されるまでステータスを遷移させない」、「ステータス変更時に特定の項目入力を必須にする」といった厳密な設定や、複数のプロジェクトでワークフローを共通化したい場合には「企業管理対象プロジェクト」を利用します。

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ここで紹介するワークフローのカスタマイズは「企業管理対象プロジェクト」でのみ可能です。プロジェクト作成時に「チーム管理対象プロジェクト」を選択すると、同様の設定ができませんのでご注意ください。

  • 企業管理対象プロジェクト

  • ソフトウェアテンプレート / ビジネステンプレート

 


ツール導入の申請

 

業務で使用したいツールについて、Jira で導入依頼を申請します。何を、どのような目的で導入したいのか、導入後に期待できる利点や費用対効果、希望する導入期限など、必要な情報を入力できる画面を製品管理者が用意します。

手順:

  1. ツール導入申請のためのプロジェクトにアクセス

  2. 画面上部の「作成」ボタンをクリック

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プロジェクト内の「作成」画面

フォーム機能の活用

Jira のフィールド名だけでは、何を入力すればよいのか判断しにくい場合があります。「フォーム」内ではフィールド名をより明確な表現に変更し、説明文を追加することができます。また、必要な項目のみに絞り込めるので、申請者の入力を助けることができます。フォームはプロジェクト管理者が用意できます。

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フォーム画面

 

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上長への承認依頼

 

作業項目の作成が完了したら、自分の上長に承認を依頼します。

手順:

  1. 次の作業を実施すべき自分の上長を「担当者」に指定

  2. ボード上の作業項目を、「上長承認」のステータスにドラッグ&ドロップで遷移

 

“上長” は申請者毎に異なるため、申請者自身が指定することにします。指定漏れがある場合はステータス遷移できないよう、以下のような対策を行います。

 

対策 1. 担当者未割当の場合はステータス遷移できない設定

製品管理者がワークフローの「条件」を追加し、「担当者」に誰かが設定されている場合のみ「上長承認」ステータスに移動可能にします。

手順:

  1. プロジェクト名右側の「・・・」> プロジェクト設定 > ワークフロー から、対象の「ワークフローを編集」(新しいエディターの場合)

  2. トランジションを選択し、「規則」右側の「+」をクリック

  3. 「フィールドを検証」を選択し「選択」

    1. フィールドを検証:空でない

    2. フィールド用:担当者

    3. エラーメッセージ:担当者にあなたの上長を指定してください

ワークフローの編集画面について

Jira Cloudのワークフロー編集画面には、新しいエディターと古いエディターの2種類があります。ワークフロー編集画面の右上にある「エディターを切り替える」ボタンから指定できます。

ワークフロー設定

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動作結果

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対策 2. ステータス遷移の際に、担当者入力のための入力画面を表示させる設定

製品管理者がワークフローのトランジション設定で画面表示設定し、担当者入力を促す仕組みを整えます。

手順:

  1. 設定 > 作業項目 > 画面 から「画面を追加」

  2. 追加画面に表示したいフィールドを追加

  3. プロジェクト名右側の「・・・」> プロジェクト設定 > ワークフロー から、対象の「ワークフローを編集」を選択(新しいエディターの場合)

  4. トランジションを選択し、「規則」右側の「+」をクリック

  5. 「画面を表示」を選択し「選択」

    1. 画面を選択:(手順 1. 2. で用意しておいた画面を指定)

画面作成

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ワークフロー設定

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動作結果

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「画面」の詳細については、以下ドキュメントをご参照ください。

 

システム部門承認

特定の担当者を自動で割り当てる設定

上長の承認が得られた場合には、その次のステップとしてシステム部門の承認に進みます。システム部門の承認担当者が決まっている場合は、製品管理者がワークフローのルール設定で担当者を自動アサインする仕組みを設定しておくと便利です。

手順:

  1. プロジェクト名右側の「・・・」> プロジェクト設定 > ワークフロー から、対象の「ワークフローを編集」を選択(新しいエディターの場合)

  2. トランジションを選択し、「規則」右側の「+」をクリック

  3. 「課題を割り当て」を選択し「選択」

    1. 担当者:(規定の承認担当者)

ワークフロー設定

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動作結果

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差し戻しの場合

情報が不足していて判定が難しい場合は、申請者に戻して必要情報を追記してもらえるように設定しておきます。

製品管理者がワークフローの「差し戻し」トランジションにおいて、担当者を「報告者」に自動割り当てする設定を行います。

手順:

  1. プロジェクト名右側の「・・・」> プロジェクト設定 > ワークフロー から、対象の「ワークフローを編集」を選択(新しいエディターの場合)

  2. トランジションを選択し、「規則」右側の「+」をクリック

  3. 「課題を割り当て」を選択し「選択」

    1. 担当者:報告者

ワークフロー設定

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動作結果

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ツール導入の最終判定

 

ツール導入の最終判定により、作業項目はクローズします。

システム担当者以外が無断で「許可」に移行することを防ぎ、なりすましによるトランジションを防止しましょう。社内の規則に従ったワークフローを設定しましょう。

製品管理者が、ワークフローのトランジションに「課題を移動できるユーザーを制限する」ルールを追加します。

手順:

  1. プロジェクト名右側の「・・・」> プロジェクト設定 > ワークフロー から、対象の「ワークフローを編集」を選択(新しいエディターの場合)

  2. トランジションを選択し、「規則」右側の「+」をクリック

  3. 「課題を移動できるユーザーを制限する」を選択し「選択」

  4. 担当者:作業項目の担当者

ワークフロー設定

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動作結果

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情報をドキュメントとして残しておきたい場合

「契約」ステータスに移動した作業項目から Confluence のページを作成すれば、契約の詳細に関するドキュメントを関連付けて効果的に管理することができます。

  1. トリガー:作業項目が「契約」ステータスに遷移した時

  2. アクション:Confluence のテンプレートを利用して「契約詳細」ページを自動作成する

このような自動化ルールを活用すれば、「契約詳細」ページの作成にかかる手間を大幅に削減できます。自動化の詳細については、以下ドキュメントをご参照ください。

 


管理:リスト機能の活用

 

ボードでは申請のフローを管理できますが、「契約」や「却下」など、完了ステータスに移行したクローズ済みの作業項目は一定の期間が経過すると非表示になります。したがって、現在契約中のツールの一覧を確認したい場合は「リスト」ビューを使用するのが便利です。

全ての作業項目をステータスに応じて色分けして表示することができ、フィルターを使って「契約」ステータスに絞り込むことも可能です。

手順:

  1. 画面上部の「リスト」を選択し、リストビューに切り替え

    1. リスト上部の「書式設定」で、条件ごとに背景色を変更

    2. リスト上部の「フィルター」より、パネル内の項目で絞り込み表示

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分析:ダッシュボードの活用

 

ダッシュボード機能を使えばより簡単に、ツールの導入状況を一目で確認できます。

あらかじめリスト化したい作業項目を、フィルター検出できるように準備しておきます。

 

手順:画面上部の「すべての作業」 > (検索条件設定) > フィルターを保存

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ダッシュボードを作成、任意のガジェットを追加したら、用意しておいたフィルターの結果をグラフ化、リスト化します。

 

手順:

  1. 左サイドメニューから「ダッシュボード」右側 の「+」をクリックし、ダッシュボードを作成

  2. ガジェットを追加し、必要に応じてプロジェクトやフィルターの指定、その他の設定を実施

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許可リストと同時に、却下リストも確認できます。却下理由の内訳のリンクから詳細ビューに移動し「コメント」欄で却下の経緯も閲覧できます。事前に却下理由を確認し、自分が申請するツールが該当しないかチェックすることも可能です。

 

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最後に

 

Jira を利用した「ツール申請」プロジェクトの導入により、不適切なツールの使用を防ぎ、社内規則の遵守が可能になります。プロセスの透明性と承認の正当性を確保し、ダッシュボードを活用することで、関係者が必要な情報に迅速にアクセスできる環境を整えることができます。

自社の状況に合った運用方法を検討し、より円滑な申請プロセスの実現を目指しましょう。

 

資産管理に特化した Jira Service Management の「アセット」機能

Jira Service Management の Premium プラン以上で利用可能な「アセット」を活用することで、導入済みのツールやシステム資産を一元的に管理できます。これにより、PC とインストール済みソフトの紐づけを含む資産の履歴管理やその関係性を効果的に管理することが可能です。

 

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