Jira Data Center 9.X のインストール (Linux、シングルノード構成)
- 1 はじめに
- 2 構成例
- 3 1. サーバーを用意する
- 4 2. Linux をインストールする
- 5 3. データベース を用意する
- 6 4. Jira インストーラーのダウンロード
- 7 5. Jira のインストール
- 8 6. コンテキストパスを指定する
- 9 7. パフォーマンス対策をする
- 10 8. Jira を起動する
- 11 9. Jira セットアップウイザード開始
- 11.1 データベース接続
- 11.1.1 データベース接続パラメータの例
- 11.2 Jira セットアップ
- 11.2.1 アプリケーションのプロパティの設定
- 11.2.2 管理者情報の設定
- 11.2.3 メール通知の設定
- 11.2.4 クィックツアーの開始
- 11.2.5 インストール完了
- 11.1 データベース接続
- 12 10. 日付書式の設定
- 12.1 日付の設定
- 13 11.インストール終了
このページでは、インストーラーを利用して Jira Software の Data Center 版を シングルノード構成で Linux 環境にインストールする手順について紹介します。
Jira Service Management (Jira Service Desk) についても同様の手順でインストールをすることができます。
本ドキュメントでは以降 "Jira" と表現しますので、ご利用されたいアプリケーション(Jira Software / Jira Service Management)へ読み替えてください。
Server 版と Data Center 版の機能比較につきましてはコチラをご参照ください。
はじめに
Jira はバグトラッキングや課題管理、プロジェクト管理を行うことができるツールです。機能の詳細については、リックソフトの製品紹介ページ もご確認ください。
Jira をインストールする環境は以下を想定しています。
インストールディレクトリ | /opt/atlassian/jira (Jira のインストーラーのデフォルト設定を利用) |
---|---|
ホームディレクトリ | /var/atlassian/application-data/jira/ |
TCP ポート番号 | 8080 (Jira のデフォルトポートを利用) アトラシアン アプリケーションで使用されるポート |
コンテキストパス | /jira |
インストールを実行するユーザー | root |
Jira 稼働ユーザー | jira (Jira のインストーラーで自動で作成されるユーザーを利用) |
データベース | Jira と同一のサーバーにインストールされた PostgreSQL を利用 |
Java | AdoptOpenJDK JRE (Jira のインストーラーに同梱の JDK を利用) |
起動方法 | サービスとして登録し、自動起動する |
構成例
シングルノードに配備された Jira Data Center は、Jira Server 版と同様、以下のように構成されます。
シングルノードで実行する
Jira が読み取り、および書き込みを行うデータベース
Jira をインストールするサーバーと同じサーバーにデータベースをインストールする
1. サーバーを用意する
Jira をインストールするサーバーを用意します。必要なスペックについては以下をご参照ください。
Jira サーバサイジング2019(リックソフトブログより)
Jira アプリケーションのインストール要件 > 本番用のサーバー側要件(Atlassian ドキュメントより)
2. Linux をインストールする
サーバーに Linux をインストールしてください。
3. データベース を用意する
サポート対象プラットフォーム に記載されている、サポートされたデータベースを用意します。本ドキュメントでは PostgreSQL を利用しますので、以下のページの手順を実施してください。
Jira や Confluence などの Atlassian 製品には、評価利用時に簡単に環境が構築できるように組み込みのデータベース(H2)が用意されています。
本番環境で利用する場合、組み込みデータベース(H2)は Atlassian のサポートの対象外となりますので、 必ず PostgreSQL などの外部のデータベースを用意してください。
評価から本番環境への切り替えによるデータベース移行でのトラブルも少なくないので、評価環境においても外部のデータベースを用意することをお勧めします。
4. Jira インストーラーのダウンロード
Jira は、Atlassian のホームページからダウンロードできます。
ページ下部の「ダウンロードアーカイブをご確認ください」リンクをクリックします
ダウンロードするファイルを選択する画面が表示されます。
最新バージョンをダウンロードする場合は、ページ中央の最新版をダウンロードにて「開始する」をクリックします。
以前のバージョンをダウンロードしたい場合は、 ページ下部の「詳細の表示」をクリックします。
任意のバージョンをダウンロードしてください。
「Linux 64 bit」を選択し、内容に問題がなければチェックボックスを有効にし「申し込む」 ボタンをクリックします。
このあとダウンロードが開始されます。
ダウンロードしたファイルは、Jira をインストールするサーバーへ転送してください。
5. Jira のインストール
ダウンロードしたファイルに実行権限を与えます。
chmod u+x atlassian-jira-software-9.x.x-x64.bin
以下のコマンドを実行し、Jira のインストールを実行します。
./atlassian-jira-software-9.x.x-x64.bin
途中でインストールする内容の確認が表示されますので、下記を参考に確認事項に回答してインストールを進めてください。
This will install Jira Software 9.4.1 on your computer.
OK [o, Enter], Cancel [c] // Enter キーを押して進めます。
Click Next to continue, or Cancel to exit Setup.
Choose the appropriate installation or upgrade option.
Please choose one of the following:
Express Install (use default settings) [1], Custom Install (recommended for advanced users) [2, Enter], Upgrade an existing Jira installation [3]
// Enter キーを押します。
Select the folder where you would like Jira Software to be installed.
Where should Jira Software be installed?
[/opt/atlassian/jira]
//インストールディレクトリの場所を指定します。今回はデフォルトのままインストールを進めるので Enter キーを押します。
Default location for Jira Software data
[/var/atlassian/application-data/jira]
//ホームディレクトリの場所を指定します。今回はデフォルトのままインストールを進めるので Enter キーを押します。
Configure which ports Jira Software will use.
Jira requires two TCP ports that are not being used by any other
applications on this machine. The HTTP port is where you will access Jira
through your browser. The Control port is used to startup and shutdown Jira.
Use default ports (HTTP: 8080, Control: 8005) - Recommended [1, Enter], Set custom value for HTTP and Control ports [2]
//Jira で使用するポートを指定します。今回はデフォルトのままインストールを進めるので Enter キーを押します。
Jira can be run in the background.
You may choose to run Jira as a service, which means it will start
automatically whenever the computer restarts.
Install Jira as Service?
Yes [y, Enter], No [n]
//Jira をサービスとしてインストールするかを指定します。
//サービスとしてインストールする場合は Enter キーを押します。RHEL系 の Systemctl を利用したい場合は"n" + Enter を押します。
Details on where Jira Software will be installed and the settings that will be used.
Installation Directory: /opt/atlassian/jira
Home Directory: /var/atlassian/application-data/jira
HTTP Port: 8080
RMI Port: 8005
Install as service: Yes
Install [i, Enter], Exit [e]
//内容に問題がなければ Enter キーを押してインストールします。
Extracting files ...
/opt/atlassian/jira/bin/tcnative-1.dll
The file already exists.
Would you like Setup to overwrite it?
Yes [y], Yes to All [ya], No [n], No to All [na]
//ファイルを上書きするか聞かれる場合があります。"y" を押して次へ進みます。
//このファイルは Windows 用のファイルで Linux では使われないため、'n' でも良いのですが当手順書では 'y' としています。
Please wait a few moments while Jira Software is configured.
Installation of Jira Software 9.4.1 is complete
Start Jira Software 9.4.1 now?
Yes [y, Enter], No [n]
//起動するか聞かれますが、先に設定ファイルを編集するため "n" + Enter キーを押してインストールを終了します。
Installation of Jira Software 9.4.1 is complete
Your installation of Jira Software 9.4.1 is now ready.
Finishing installation ...
6. コンテキストパスを指定する
/opt/atlassian/jira/conf/server.xml ファイルを修正して、ブラウザーから Jira へアクセスする際のコンテキストパスを設定します。
1.以下のコマンドを実行し、server.xml ファイルをテキストエディタで開きます。
2.以下の赤字の部分を追加します。
7. パフォーマンス対策をする
/opt/atlassian/jira/bin/setenv.sh ファイルを編集して、文字化け対策とメモリ値を設定します。
1.以下のコマンドを実行し、setenv.sh ファイルをテキストエディタで開きます。
2.以下の行を見つけ、それぞれ変更していきます。
a.JVM_SUPPORT_RECOMMENDED_ARGS に、文字化け対策のパラメータを設定します。
変更前
変更後
b.JVM_MINIMUM_MEMORY の値を変更し、パフォーマンス対策のため Java ヒープ最小メモリ値を 2048m へ変更します。
変更前
変更後
3.保存してテキストエディタを閉じます。
8. Jira を起動する
設定が完了したら、以下のコマンドを実行し Jira を起動します。
RHEL 7 や CentOS 7 系の OS をご利用の場合は、以下のコマンドで Jira を起動できます。
【起動】
Jira が起動したら、Web ブラウザーにてセットアップウイザードを開始します。
9. Jira セットアップウイザード開始
1.Jira が起動していることを「 ps -ef | grep java」等のコマンドで確認して、Web ブラウザーを起動します。
Jira に外部からアクセスするために 8080ポートを開放します。
起動した Web ブラウザーで URL: http://<サーバーの IP アドレス>:8080/jira に接続しセットアップウィザードを開始します。( "<サーバーの IP アドレス>" の部分は Jira をインストールしたサーバーの IP アドレスに置き換えてください)
システム言語を日本語にするため、「Language」をクリックします。
ドロップダウンリストから、日本語を選択して保存をクリックします。
「自分でセットアップする」を選択し、「次へ」をクリックします。
データベース接続
以下の画面が表示されます。 データベース接続は、「お使いのデータベース (本番環境向けに推奨)」を選択します。
DB の接続パラメータを入力して「接続のテスト」ボタンをクリックします。
データベース接続パラメータの例
項目 | 値 |
---|---|
データベースタイプ | PostgreSQL |
ホスト名 | 127.0.0.1 (または自身が設定したサーバーの IP アドレス) |
ポート | 5432 |
データベース | jira_db(データベース作成時に指定したデータベース名) |
ユーザー名 | imori(データベース作成時に指定したユーザー名) |
パスワード | (データベース作成時に指定したパスワード) |
スキーマ | public |
その後、以下の画面に切り替わります。
以下のように表示されれば接続テストは成功です。エラーの場合はパラメータを確認して下さい。
接続テストが成功したら「Next」ボタンをクリックします。
データベースのセットアップには少し時間がかかります。しばらくお待ちください。
Jira セットアップ
アプリケーションのプロパティの設定
当画面にて、アプリケーションのプロパティを設定し、「次へ」ボタンを押下します。
項目 | 値 |
---|---|
アプリケーションタイトル | 当インストールの名前として使用 |
モード | 非公開(ユーザーのサインアップを無効にし、管理者のみがユーザーを作成可能) 公開 (ユーザーは誰でもサインアップおよび課題の投稿が可能) |
ベース URL | 当 Jira のインストールベースの URL になり、メール用などに作成されるすべてのリンクの先頭に当 URL が追加されます。 |
「非公開」を選択し、「次へ」をクリックします。
Jira Data Center 版のライセンスキーを貼り付け、「次へ」ボタンをクリックします。
管理者情報の設定
管理者用のフルネーム、メールアドレス、ID、パスワードを入力して、「次へ」ボタンをクリックします。
メール通知の設定
メール通知の設定を行います。「後で」を選択して、ここでは無効にして Jira セットアップを完了させることもできます。
(この設定は後から管理画面で設定できます。)
クィックツアーの開始
完了後、使用する言語の選択画面が表示されます。「日本語(日本)」を選択し、「Continue」をクリックします。
ようこそ画面が表示されます。管理者のアバターを設定し、「次へ」をクリックします。
(後ほどユーザープロファイル画面からも設定できます。)
プロジェクトを作成します。「新規プロジェクトを作成」をクリックします。
プロジェクトのテンプレート選択画面が表示されます。
自身のプロジェクトにマッチしたテンプレートを選択し「次へ」をクリックします。
ワークフロー確認画面が表示されます。
プロジェクトの進め方に合っていることを確認したら「選択」をクリックします。
プロジェクト名とキーを入力し、「送信」をクリックします。
プロジェクトが作成されました。
インストール完了
これでインストール完了です。
画面右上の歯車アイコンを押下後、メニュー内の「システム」より管理画面を呼び出し、Jira の設定を行います。
10. 日付書式の設定
日付の設定
日付の書式設定、日付ピッカーの書式変更につきましては、
以下のドキュメントをご参照ください。
11.インストール終了
以上で Jira Data Center のインストール、セットアップは完了です。
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