ライセンスの棚卸しがしたい

質問

ライセンスの消費数が上限ギリギリになってしまいました。
未使用のユーザーアカウントを削除したいのですが、リストアップする方法はありますか?

回答

ユーザーアカウントリストを取得する方法は REST API や SQL がございますが、ユーザーを削除してもライセンスの消費対象からは除外されません。除外するには、ユーザーの承認を取り消す必要がございます。

ユーザーアカウントの使用実態を確認しライセンスを棚卸しするには、例えば、

  • 「無効」の承認済みユーザー

  • 「削除済み」の承認済みユーザー

をリストアップして承認を取り消す方法が考えられます。
以下に詳細を説明します。

 

ユーザーアカウントの分類

Alfresco のユーザーアカウントの状態には次の種別があります。

  • 🟢有効/🔴無効

  • 削除済み

  • 承認のステータス

    • 未承認

    • 承認済み

    • 承認取り消し済み

ユーザーライセンスの消費を左右するのは「承認のステータス」のみです。
例えば、承認済みのユーザーを無効化または削除しても、ライセンスは消費されたままです。これらのユーザーに対し「承認の取り消し」を行うと、「承認のステータス」が「承認取り消し済み」となり、ライセンス消費対象から除外されます。

承認のステータスとは?

ユーザーがライセンスの消費対象に含まれるか否かを表すステータスです。

  • 未承認
    ユーザー登録後のデフォルト値であり、未だユーザーが一度もログインしていない状態です。ライセンス消費対象には含まれません。ユーザーが Alfresco に初回ログインすると承認済みに移行します。

  • 承認済み
    ユーザーが Alfresco 利用中であり、ライセンスが消費されています。

  • 承認取り消し済み
    管理者により承認が取り消された状態です。ライセンス消費対象には含まれません。

ユーザーを無効化するとどうなる?

無効化されたユーザーはログインページからログインできなくなります。
ただし、LDAP や SSO 等の外部認証を使用している場合には引き続き Alfresco にログインが可能です。

ユーザーを削除するとどうなる?

削除されたユーザーは一切のログインができなくなります。
また、ユーザーを削除すると、リポジトリからそのユーザーのすべての権限情報が削除されます。これらの権限は、たとえ同じユーザー ID でユーザーを再作成したとしても復元されません。

ユーザーリストの取得方法

「無効」の承認済みユーザーリスト

該当ユーザーのみを抽出する方法はありません。
以下の REST API にて「承認のステータス」「有効/無効」の情報を含むユーザーリストを取得可能です。

http://<alfresco_hostname>:<port_number>/alfresco/s/api/people

上記レスポンスの JSON データにおきまして、以下の要素が含まれているユーザーが該当のユーザーですので、こちらをご確認ください。

  • "enabled": false

  • "authorizationStatus": "AUTHORIZED"

サンプルデータ

>curl -u admin:admin http://127.0.0.1:8080/alfresco/s/api/people { "people" : [ { "url": "\/alfresco\/s\/api\/people\/testuser005", "userName": "testuser005", "enabled": false, "firstName": "testuser005", "lastName": "\u9577\u8c37\u5ddd", "jobtitle": null, "organization": null, "organizationId": null, "location": null, "telephone": null, "mobile": null, "email": "testuser005@example.com", "companyaddress1": null, "companyaddress2": null, "companyaddress3": null, "companypostcode": null, "companytelephone": null, "companyfax": null, "companyemail": null, "skype": null, "instantmsg": null, "userStatus": null, "userStatusTime": null, "googleusername": null, "quota": -1, "sizeCurrent": 0, "emailFeedDisabled": false, "persondescription": null, "authorizationStatus": "AUTHORIZED", "isDeleted": false, "isAdminAuthority": false } ], "paging": { "maxItems": 1, "totalItems": 1, "skipCount":0 } }

「削除済み」の承認済みユーザーリスト

データベースから、以下の SQL にて取得可能です。

select id,username from alf_auth_status where authorized=true AND deleted=true;

Alfresco が推奨する運用

Alfresco では、ユーザーは削除するのではなく「承認を取り消す」という形でアクセス拒否を行い、いつでも復元できるような運用を想定しています。
ユーザーを削除してその後に承認を取り消しますと、同じユーザーが利用を再開したい場合に復元できません。もし同じユーザー ID でユーザーを再作成したとしても、元のユーザーの権限情報は削除されているため、コンテンツに対する権限は復元されません。

ユーザーが利用を一時やめる場合や退職者が出た場合には、まずは「承認の取り消し」を行っていただきますようお願いいたします。

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